皆さん 蛭谷和紙(びるだんわし)をご存知でしょうか?
私も実は知らなかったのですが、越中和紙の中の一つだそうです。
越中和紙とは、八尾和紙、五箇山和紙、蛭谷紙の総称です。
他の2箇所の和紙は比較的有名ですが、この蛭谷和紙はあまり知られていないのが
現状です。
 蛭谷和紙の最大の特徴は、原材料を全て、畑で自分で手作りされているということです。
外国からの輸入品や、他の土地のもの一切使用せず、全てをお一人で作業されている
ということです。
 紙の品質もすばらしく、技術も非常に高いものをもっておられるそうなのですが、何分
素人の私には、うまく説明できません。
 そして、残念なことに、蛭谷和紙を継承する方は、たった一人だということです。
富山県の朝日町蛭谷という村で、昔から各家で、農閑期の冬に紙漉きが行われていて、
最盛期には140軒の紙漉きの家があったそうです。
 しかし、村の大火で家がほとんど消滅したことと、紙の需要の変化で、紙漉きを行う家は
1軒だけになったということです。
 その一軒に弟子入りし、蛭谷和紙を継承することとなったのが川原隆邦さんです。そして、
現在は今春に師匠がお亡くなりになり、唯一の継承者となりました。
全てが手作業のため、たくさんは作れませんが、ラベンダーをこの和紙とコラボレートさせて、
なにか素敵なものが創れないかと、ある方から提案を受けて、今回できたのが「ラベンダー
入り和紙のしおり」です。
色々な厚みで紙を作ったり、好きな場所にラベンダーをいれることができるといっておられました。
上質なゴウゾで作られた和紙は、ふかふかとした手触りでなんとも気持ちの良いものです。
和紙の欠点の一つがもったいなくて使えない、と思ってしまうところです。
「どう使えばいいんだろう?」と悩んでしまいます。でも紙だから紙として使えばいいんです、
と川原さんから言われてしまいました。
 今回は試作品をいただき、見た感じで「しおり」にしたら良いと感じたので「しおり」になりました。
またいろいろ考えていきたいとおもいます。
よかったら見に来て下さいね。
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ものすごく素朴な感じです。粒を押すとラベンダーの香りがします。
光沢があって端をさわるとふわふわで気持ちがいいです。
紙に粘りがあるので、布みたいに加工もできます。