Q ラベンダーはいつ植えたらいいですか?
A 3~4月と10~11月に植えると根付き易いです。
つぼみがついていたり、花が咲いている時期の5~7月は花に栄養や水分が行きます。この時期に植え替えると根の方にも栄養を必要とし、花を咲かせるのをやめたりすることもあります。やむを得ず植える場合、鉢植えの場合はほんの少しだけ(3号⇒3.5号か4号、4号⇒5号)大きくするのがよいです。地面に植える場合は、良く耕した場所に植え、水が葉にかからないように、株元だけに水をやるようにします。
花が咲いているのを切り落として植えればよいかというと、今度は切り口の修復にも体力を使うので、根と切り口の修復とで栄養を取り合って、結果切り口から枯れてきたりします。その場合は植える前に花を切り落とし一週間ほど様子を見て、大丈夫そうであれば植え付けるというようにしたほうがより良いと思います。
ラベンダーの花期はだいたい6月~7月ですが、その1か月前からつぼみをつけ始めますので、5~7月につぼみや花付きの苗を植える場合は注意が必要です。ホームページの中の4-5月に植え時のハーブにラベンダーも記載していますが、苗の種類が多く出回り選び易い時期でもあるのですが、5月後半になってくると品種によっては難しいかなと思うものもある、というのが正直なところです。5月初めのゴールデンウィーク中ぐらいまでが、比較的涼しく、植えるのに適している時期になります。
また、ラベンダーはカラッとした空気を好みます。土も水はけのよい土壌を好みます。アルカリ性の土壌が良いとされていますが、水はけが良ければあまりそれほどこだわらなくても良いと思います。通常、ラベンダーの苗を植え付けたときは植え付け後に1度たっぷり水やりをした後は放っておきます。もし、真夏の8月に植えたとしたら、根がポットの形のままなので、地面から自分の根で水分が吸えず、水をかけてもらわなければ生きていけない状態です。そこで、水をかけるわけですが、地上部が30℃を超える高温の時に水をかけるとラベンダーの葉は蒸し蒸しのジメジメになってしまい、ラベンダーの一番嫌な状態になり、枯れるきっかけになります。9月もまだまだ暑い日が続きますので8~9月も植えるのは避けたほうがよい時期といえます。ちなみに当園の畑のラベンダーは10~11月に植え付けし、その際に水やりを1回だけして、その後は一切水やりをしません。
12~2月の冬の時期は富山は気温が低く降水量が多くなります。地面が雪で覆われますのでこの時期に植えることは物理的に無理かと思います。もし植えたとしても、生育(活動)していないときに過湿になるのは枯れる要因になりますので好ましくありません。
これらのことから、植えるのに適した時期は3~4月、10~11月といえます。
それ以外の時期はだめというわけではありませんが、少し難しくなると思っていただければよいです。
Q ラベンダーは株分けできますか?
A できません。
ラベンダーは木です。種から生育しているものと挿し木で根を出させ生育しているものとがあります。
いずれにしても根元が一本の木の幹なので、分けるということは裂けることになり生きていけません。
Q ラベンダーは増えますか?
A ラベンダーの個体の増やし方は挿し木をする方法と、種を採取して播き発芽させる方法があります。
ラベンダーの品種の中のラバンディン系は種ができないので挿し木で増やします。ピナータ(レースラベンダー)やコモン系はこぼれ種で時々発芽していることがあります。
一方で、成長して枝数が増えるとか背丈が高くなる、株張りが大きくなる、ということを指して質問される場合もあるようです。こちらの場合は1年で3~4倍の大きさになりますし花の本数も年々多くなります。
Q ラベンダーを地面に植える場合どれくらいの間隔で植えたらよいですか?
A 1mほどの間隔を開けて植えるのが好ましいです。
ただし、植える場所の広さやデザイン、品種によっても変わってきます。イングリッシュ系は少しコンパクトですので、もう少し狭くしても良いと思います。ラバンディン系やストエカス系は大きく育ちますので90㎝間隔ほどがよいでしょう。
すぐにきれいに見せたい場合はもっと混みあって植えてもよいですが、梅雨時に蒸れないように重なっている枝を切った方が良いでしょう。
Q ラベンダーの花はいつ頃切るのがよいですか?
A ドライフラワーにする場合は1分咲き
ハーブティーにする場合は2分咲き程
切り花(生花)は1~2分咲き
花穂をポプリにする場合は2分咲き~満開
ラベンダースティックを作る場合は2分咲き~満開~花がらが目立ってきていても大丈夫
株のために花を全部切り落とす場合は満開~花がらが目立ってきた状態
がよいでしょう。
あくまでも目安ですので、過ぎてしまったからダメということでもありません。
天候によっても花の進み具合が変わってきます。花は梅雨時に咲きますので晴れているときに切るようにしましょう。
雨の中切ると切り口から枯れることがあります。
はさみは清潔な物を使用しましょう。錆ついていたり、汚れがある場合も切り口に付着し枯れる原因になります。
Q 去年買って植えたバジルが枯れてしまいました。バジルを育てるのは難しいですか?
A バジルはインド原産の植物で成長する温度は23℃~です。寒さに弱いので日本では一年草扱いです。
富山では10月ぐらいまでしか育てられません。露地でバジルを育てる場合は5月中旬~10月中旬がよいでしょう。最低気温が15℃を下回ると管理が難しくなります。無理に冬越しを考えるより、一年草と割り切って初夏に出回る苗を購入して植えるか、5月下旬~6月に種をまいて育てるかのいずれかの方法をとったほうが良いでしょう。温度さえ高くなれば、後は適度な水、肥料、日光があれば容易に育てられます。
Q 実山椒(ミサンショウ)と葉山椒(ハザンショウ)とは木にどのような違いがあるのですか?
A 山椒には部位ごとにそれぞれ名前があり、実の部分を実山椒、青山椒といい、青山椒は熟す前の青い実を指し、熟して赤茶色に変色したものを実山椒といいます。実山椒の果皮だけを乾燥させて粉にしたものを粉山椒、山椒の葉(木の芽)を葉山椒といい春に咲く黄色い花を花山椒といいます。葉山椒は4~5月の新芽・若葉の時期のものを使用します。
山椒は1~3mの耐寒性落葉低木で、雄株と雌株があり、実がなるのは雌株の方です。そのため実をならせたい場合は両方必要になります。朝倉山椒という品種は1本でも実がなり、棘がほとんど無いので、家庭で育てるのに良い品種です。